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「スピリッツ」とは、世界中で愛される「ジン」「ウオッカ」「ラム」「テキーラ」に代表される蒸留酒のこと。アルコールと香味成分のみを抽出して造られるため、多彩な飲み方が愉しめるだけでなく、ストレートでその風味を存分に堪能することもできる酒です。

造り手が目指す味覚の設計と原材料へのこだわりによって、個性がストレートに表出するのも蒸留酒の魅力のひとつ。世界中で造られているため、各地の地域性が反映された味を愉しむことができます。

 

日本には「焼酎(Shochu)」と呼ばれるクラフトスピリッツ(蒸留酒)があります。思慮を重ね、技術を磨き、500年もの間、「道」を極めてきた、そのクラフトスピリッツの最大の特徴は、芳醇な香りを醸す「麹」を使った蒸留酒であること。そしてその低アルコールで柔らかな味は、スピリッツにはめずらしい、さまざまな食とマッチする「食中酒としても楽しめる酒」でもあります。

 

世界最大級のアルコール分野の教育機関、WSET (https://www.wsetglobal.com/) には、さまざまな酒について学べる講座が用意されています。2019年に開講したスピリッツレベル3講座は、世界4大スピリッツである「ジン」「ウオッカ」「ラム」「テキーラ」をはじめ、世界中のクラフトスピリッツについて学ぶことができるコース。このたび、このコースに焼酎がアジアのクラフトスピリッツとして紹介されたことを機に、世界中のスピリッツ専門家を目指す人々が、必須項目として焼酎を学び始めています。

 

 その契機は2020年、WSETのスピリッツコースの講師が、鹿児島県を訪れまたことから始まります。目的はただひとつ。鹿児島本格焼酎の蒸留工程をその目で確認し、「焼酎が世界中に伝えるにふさわしいアルコールであるか否か」を見極めることでした。

 

日本の南部に位置する鹿児島県は、日照時間が長く、また桜島という活火山があることで、水捌けのいい土壌(シラス)であることでも有名な場所。日本においてクラフトスピリッツの「焼酎」を盛んに生産しているエリアです。

 

芋をはじめ、米、黒糖、麦などを多彩な原材料に焼酎をつくっている鹿児島県。WSET講師陣は本格焼酎の真髄を知るべく、3日間の限られた滞在のなか、数多くの勉強会や造り手との交流、テイスティングなどを行いました。

 

「なんて贅沢な原材料を使っているんだ」。

 

講師陣は、口を揃えて言いました。そして「低アルコール度であること」「食中酒としても飲めること」の特徴にも驚きを隠せなかったといいます。

 

「世界のスピリッツ商品や市場を知るプロの視点から、酒のスペシャリストを目指す人々に焼酎を学んでもらいたい」、「世界が定義するジャパニーズ・クラフト・スピリッツの価値を届けたい」。そんな思いから、鹿児島本格焼酎をWSET講師から学ぶ「ジャパニーズ・クラフト・スピリッツ マスターコース」を開始することを決めました。

 

マスターコースの講師はWSET講師のハンナ・ランフィア氏とローズ氏が担当してくれました。ハンナ氏は、Imbibe、Bar Life、CLASS、Dinks World Asiaなどの業界紙に多くの記事を執筆し、Tales of the Cocktail教育委員会のメンバーであり、IWSC & WSET Future 50、Bar World 100の65位、Imbibe's Educator of the Year 2019に選出されています。ローズ氏は、WSETコースの講師として教育活動をすすめるほか、IWSCの焼酎部門の審査員を務めています。

 

本コースは、オンライン動画やテキストからの「学び」だけでなく、試飲酒として鹿児島本格焼酎が14種類も日本から小口空輸配送される、画期的な内容になっていいます。これまでに焼酎を飲んだことがある人はもちろんのこと、スピリッツ愛好家や新しいクラフト・スピリッツを探している人々に、この世界でも類いまれなる酒である「焼酎」を学んでいただけることを心から願っています。

鹿児島県酒造組合